キャリアに関する経験や参考図書

『世界一やさしいやりたいことの見つけ方』を私が実践して得たこと

このままでいいのかな?....もっと自分に合った道はあるのでは....?

社会人として働く中で、自問自答することは珍しくありません。

同様の思いを持ち、私は『世界一やさしいやりたいことの見つけ方』に手を伸ばしました。

しかし、ただ読んで終わりでは、本当の答えは見つかりませんでした。

読書の後に、本の中で紹介されている質問に時間を取って自分の答えと向き合ってみると、人生が徐々に変わっていきました。

私自身、この本の教えを実践し、営業職からマーケティング職への転職を果たし、日々の仕事に新たな充実感を感じています

この記事では、『世界一やさしいやりたいことの見つけ方』の要約と、私が経験した『やりたいこと』を見つける旅の途中経過、具体的な実践法を共有します。

この記事が、あなたの"やりたいこと"を見つけるためのヒントになれば幸いです。

「世界一やさしいやりたいことの見つけ方」とは

やりたいことの見つけ方の公式

著書『世界一やさしいやりたいことの見つけ方』は、中田敦彦のYoutube大学など多くのメディアで取り上げられるほどの注目を集めました。

この本の核心は、「価値観×才能×好きな事」の三つの要素が重なる点にやりたいことが見つかるという公式にあります。

しかし、なぜ好きなことだけでは不十分なのでしょうか?

"自分の価値観"や"得意な事"と合致しなければ、心地よい幸せな状態にはなり得ないからです。

たとえば、音楽が好きであっても、音楽業界で事務的な仕事ばかりしていては、本当にやりたいこととはほど遠い状態に陥ることがあります。

この様にして、"やりたいこと"を見つけるまでの旅に作者が同行してくれる、自己発見の旅の良き伴走者なのです。

そして、次の章では、核心に入っていく前に、注意点をお伝えします。

選択の迷路を抜ける鍵:情報ではなく基準を

私たちはしばしば、"本当にやりたいこと"を見つけようとする際、インターネットで無限に広がる情報に頼りがちです。

しかし、ネットの海には答えが溢れており、その結果、情報過多によって迷い、何も選べなくなることがあります。

重要なのは、無数の情報から選ぶことではなく、自分自身の判断基準を設定することです。

この基準こそが、明確な自己理解に繋がります。

基準設定の心理学的根拠

基準設定が大事な事は、人間の心理が影響しているからです。

以下に、ジャムの法則で有名なスーパーでの販売実験の例を挙げています。

スーパーの試食でジャムを24種類準備したら、試食して購入した人は3%しかいませんでした。
そのジャムの種類を6種類に減らしたところ、試食して購入した人がなんと30%に増加したのです。

世界一やさしい「やりたいこと」の見つけ方より

この実験は、選択肢が多すぎると決断が困難になることを示しています。

しかし、自分にとっての基準があれば、たとえ24種類の中からでも簡単に選択できます

例えば:

  1. 自分の家にはどんなタイプのパンがあるか
  2. 家族の中にイチゴ好きがどれだけいるか
  3. ブルーベリーアレルギーの有無

このように、自分の基準に沿って選ぶことで、情報の海の中でも迷わずに済み、自分にとって本当に合った選択をすることができるのです。

実践:基準を持って選択肢を絞る

ジャムの法則を適用することで、私は自分自身の決定プロセスを大きく変えました。

情報を探し始める前にまず、自分なりの仮説をもって基準を立てるようにしました。

これは、特に自分に関する問いに答える際に効果的です。

なぜなら、答えを見つける過程で迷いがちだからです。

たとえば、尊敬する人物を選ぶ際に、孫正義さんを例に挙げたとします。

その際、私は自分の既存の知識と感覚だけを使って、彼のどの側面を尊敬するかを決めました。

孫さんの経歴や事業の歴史を深く調べ始めると、話が脱線しやすく、時間を浪費するリスクがあります。

その結果、本当にやりたいことを見つけるまでの道のりが遠回りになってしまうのです。

この方法は、答えを探す際の迷いを最小限に抑え、より効率的なアプローチを可能にします。

この仮説に基づくアプローチは、情報過多の時代において、私たちが自己理解と目標達成を効果的に進めるための重要な鍵となります。

やりたいことの見つけ方step1、価値観の発見:自分らしさの核心

私たちの行動や選択は、しばしば内在する価値観によって左右されます。

価値観とは、単なる行動様式ではなく、私たちがどのような状態で最も快適さを感じるかということに関係しています。

たとえば、以下のような状態の違いです。

  1. 人に囲まれる環境で活動することが好きか、それとも一人で黙々と作業する方が心地よいか。
  2. 安定した環境を好むか、それとも変化と新しい挑戦を求めるか。

もし価値観が明確でないと、自分が追求したいと思う目標に向かって進んでも、どこか心地よさを感じられないかもしれません。

このセクションでは、自分らしい価値観を見つけることの重要性と、その方法について探求していきます。

その前に注意点が一つだけあります。

価値観を見つける上での注意点

外部からの期待や圧力によって形成された「偽りの価値観」に惑わされないことです。

例えば、「〜べきだ」とか「〜しなければならない」といった言葉が頭に浮かぶ場合、それは他人の期待や社会的規範に基づいている可能性があります。

真の価値観は、自分自身の内側から湧き上がるものであり、他人の期待や規範に左右されるものではありません。

価値観を明らかにするための5つの質問

自分の価値観を探求する為、以下に挙げる5つの質問は、自分の価値観をより明確にします。

  1. 尊敬する人物 -
    Q:あなたが尊敬する人物は誰ですか?それは実在の人物でも架空のキャラクターでも構いません。
    また、その人物を尊敬する理由は何ですか?
  2. 影響力のある経験 -
    Q:思春期、あなたの人生に大きな影響を与えた経験は何ですか?
  3. 社会への視点 -
    Q:現代社会に対して不満や欠けていると感じることは何ですか?
    理想的な未来像はどのようなものでしょうか?
  4. 他者の視点 -
    Q:周囲の人はあなたが何を大切にしていると感じているでしょうか?
    友人や家族に尋ねてみるのも良いでしょう。
  5. 助言と行動 -
    Q:周りの人に伝えたい助言は何ですか?
    逆に、伝えたくない、または避けたい行動は何でしょうか?
    伝えたくない行動の反対が、あなたの価値観を示している可能性があります。

これらの質問は、自分自身を深く理解し、自分にとって本当に重要な価値観を明らかにするための出発点となります。

私の価値観探求体験:具体的な成果

価値観を明確にするこれらの5つの質問に真剣に答えることで、自分の中の重要なキーワードが浮かび上がってきます

私自身、この方法を試した結果、自分の価値観として「成長」「正義」「計画」「貢献」「革命」のキーワードを発見しました。

これらの質問から得たキーワードを一つずつ分析、整理して、自分の価値観の優先順位を明確にしていきます。

マインドマップツールや付箋の利用での整理が推奨されています。

私の場合、最終的には以下のようなランキングができました。

  1. 革命 - 自分自身と周囲の世界にポジティブな変革をもたらしたいという強い願い。
  2. 貢献 - 他者や社会に対して有意義な貢献をすることに価値を見出す。
  3. 成長 - 個人的な成長と発展を常に求める姿勢。
  4. 計画 - 物事を計画的に進めることに喜びを感じる。
  5. 正義 - 公平性や正義に基づいた行動を重んじる。

このように自分の価値観を明確にすることで、選択や決断がより自分らしく、軸のあるものになります。

価値観を元に仕事の目的を見つけるステップ

自分の価値観を理解したら、次はそれを基に『仕事の目的』を設定していきます。

これをする事で、抽象的であった価値観の選定が、より日常生活の具体的な行動に落とし込まれていきます。

仕事の目的の設定方法:

  1. まず、自分の価値観に忠実な生活を送ることから始めましょう。
  2. そして、自分の価値観を「社会」や「職場」にも自然と拡げたくなることがあるでしょう。

たとえば、私自身、「革命」を最も重視しています。

日常生活や職業上の業務において、同じことを繰り返さないよう意識し、常に革新的なアイデアを生み出すことを追求しています。

この考えは、自分だけでなく職場の周りの人や友人、家族にも拡大させていきたい考えです。

このように、自分の「仕事の目的」を明確にすることは、キャリアの進路を定めるだけでなく、日々の仕事に意味と満足を与える重要なステップとなります。

自分の価値観に基づいた「仕事の目的」を見つけることで、より充実した職業生活を送ることができるでしょう。

以上が、自分の核となる価値観の見つけ方の解説でした、次に、自分の強みを見つけ出す方法について紹介していきます。

やりたいことの見つけ方step2、才能の発掘:自分の強みを見つけ出す

中田敦彦Youtube大学より プレゼンテーションで才能を発揮する様子

才能とは、他人には難しいことが自分には自然に、そして容易くできる能力のことです。

私たちはしばしば、この自然な才能に気づかずに生活しています。

というのも、才能があるからこそ、特別な努力をせずとも他の人にはできないことができるのです。

オリエンタルラジオの中田さんのケースは、この事実を明確に示しています。

彼はもともと人前で話すこと、つまりプレゼンテーションが得意でした。

しかし、お笑い芸人として活動している中で、この才能に気づいていませんでした。

彼の仕事は人を笑わせることに重点を置いていたため、彼自身のプレゼンテーション能力を見過ごしていたのです。

しかし、周囲からの肯定的な反応を受けることで、中田さんは徐々に自分の才能を認識し始めました。

彼は自分の自然な能力を活かす喜びに気づき、その結果、キャリアにおいてYoutuberとして新たな道を切り開くことができました。

私たちにとって、才能の発見は重要な転換点となり得ます。

才能に気づき、それを活かすことで、より充実した職業生活を送ることができるようになります。

この後、才能の発見方法をお伝えしていきますが、その前に注意点を一つお伝えします。

注意点:才能とスキルは違う

スキルと才能はしばしば混同されますが、重要な違いがあります。

才能とは、学習して身に着けるモノではないという事です。

例えば、「プログラミングができる」というのは、技術的なスキルの一つです。

しかし、これ自体が才能とは限りません

才能とは、しばしば私たちの内側に根ざしています。

人々を楽しませる事が得意で、その過程でプログラミングを活用している場合、楽しませる事の方に才能を示します。

才能を発見するための5つの質問

以下の5つの質問は、あなた自身のユニークな才能を見つけ出すためのガイドとなります。

  1. 充実した体験
    あなたがこれまでに経験した中で、最も充実感を感じたのはどんな時ですか?
    楽しいと感じた時期や特定の経験を思い出してください。
  2. 感情の変動
    最近、何かにイラッとしたり、心がざわついた経験はありますか?
    それは何が原因だったと思いますか?
  3. 自分の長所
    周囲の人は、あなたのどんな点を長所として評価していますか?
    友人や同僚に聞いてみるのも良いでしょう。
  4. やりがいのあった仕事
    仮に今の仕事を辞めることになったとして、もっとやり続けたかったことは何ですか?
  5. 成果の瞬間
    これまでに成果を出した経験は何ですか?
    その時、あなたは何をしていましたか?その成功にはどのような要素が関わっていましたか?

これらの質問に答えることで、あなたが自然と行う行動や、心が動く瞬間に気づくことができます。

これらは、あなたの隠れた才能を探るヒントになるでしょう。

私の才能発見の旅

これらの5つの質問に答えることで、私は自分がマーケティングの職に適性があるのではという気付きを得ることができました。

この気づきの背景には、前職での経験が大きく関わっています。

前職ではマーケティング活動に携わっていましたが、それは決して苦労することなく、自然と高い評価を受けていました。

特に記憶に残っているのは、チームでメールマーケティングのキャンペーンを担当した時のことです。

そのキャンペーンでは、他のメンバーと比べて10倍近い集客を達成することができました。

逆に、周りの人ができないことに対するイライラ感を感じ、もし仕事を辞めることになったとしても、私はこの分野をさらに追求したいと強く思っていました。

まさに、質問の項目からマーケティング業務が当てはまった瞬間でした。

才能から取り扱い説明書を作成する

自分の才能や特性を最大限に活用するためには、それらを「取り扱い説明書」としてまとめることが非常に重要です。

なぜなら、たとえ好きなことであっても、それに関連する才能が発揮できなければ、それは苦痛となり得るからです。

たとえば、私自身の経験から学んだことがあります。

食品に対して深い興味を持っていましたが、その在庫管理や品質チェックといった業務は苦手でした。

これらの作業は速さと量が求められ、私の才能とは合致していませんでした。

このようなミスマッチを避けるためには、自分の特性を理解し、10個以上の特性をリストアップすることが役立ちます。

自分の価値観と才能を深く理解することで、本当に情熱を注げる分野に焦点を絞り、不適合な行動や環境を排除することができるようになったと思います。

最後に、心から好きなことの再発見していきます。

やりたいことの見つけ方step3、好きなことの再発見:情熱の源泉

多くの場合、私たちはすでに自分が好きなことを知っていると考えがちです。

しかし、本当に情熱を感じる「好きなこと」を見つけるためには、注意深く探求する必要があります。

好きなことを見つける際には、「役に立つから好き」という理由は避け、純粋に「興味があるから好き」という感覚に焦点を当ててください。

たとえば、「一攫千金を狙って飲食店をやるから飲食が好き」という動機は、本質的な情熱とは異なるため、適切ではありません。

この真の情熱が欠けると、本当にその分野を愛している人たちには決して勝てません。

好きな事を見つける5つの質問

以下の5つの質問は、探求の旅を助けるための手がかりとなります。

  1. 学びへの投資
    あなたはお金を払ってでも勉強したいと思えることは何ですか?
    これは、あなたが本当に情熱を感じる分野を示しているかもしれません。
  2. 読書の好み
    あなたの本棚にはどのようなジャンルの本が並んでいますか?
    これらの本はあなたの興味や好奇心の傾向を反映しています。
  3. 心の支え:
    あなたを救ったと感じるものやジャンルは何ですか?
    これは、あなたにとっての情熱的な領域を示唆しているかもしれません。
  4. 感謝の対象
    あなたが感謝を伝えたい人や仕事は何ですか?
    これは、あなたが価値を感じる活動や関係性についての手がかりとなります。
  5. 社会への反応
    あなたがこれまでの人生で世の中に対して怒りを感じたことは何ですか?
    この問いは、あなたが改善したいと思う社会的な問題や領域を明らかにするかもしれません。

これらの質問に答えることで、あなたが本当に好きなこと、そしてそれを通じてどのように世界と関わりたいかを発見する手助けとなります。

私の情熱の方向性:好きな事の深掘り

自分が本当に情熱を感じることを見つける旅は、予想以上に難しいものでした。

特に、学びへの投資や読書の好みを考える際、どうしてもお金が絡んでくることに気づきました。

プログラミングやマーケティングに関しては、確かに才能を発揮できますが、それらは結局お金を目的として学んでいることが明らかになりました。

しかし、お金とは別に、私が真に情熱を注げる分野として「食」、「旅」、「スポーツ」があります。

現在は異なる分野でマーケティングをしていますが、将来的にはこれらの情熱を注げる分野でマーケティングができたら、より充実した日々を送ることができると確信しています。

私が情熱を感じるこれらの分野は、お金を生み出しにくい領域であり、また未経験分野でのスキル獲得は簡単ではありません。

しかし、私はまずマーケティングのスキルを別の分野で磨き、最終的には自分が本当に情熱を注ぐことのできる分野で活躍することを目指しています。

このプロセスは、自分の内面に深く根ざした情熱を探求し、それを実現するためのステップとして非常に重要です。

価値観、才能、情熱これら三つを見つけて、最後に掛け合わせる事で、本当にやりたい事が見つかります。

ぜひ参考図書を手に取って、より詳細な情報を手に入れ、充実した日々のスタートを切ってください!!1


夢実現の方程式:価値観×才能×情熱

『やりたいこと』を見つけるための鍵は、情熱と才能を掛け合わせ、それを自分の価値観に基づいた仕事の目的で絞り込むことにあります。

つまり、『情熱×才能』から可能性を広げ、『価値観』でその選択肢を絞り込むのです。

このプロセスは、簡単ではありません。

一発で完璧な答えにたどり着くことは難しいため、仮説を立て、実行し、振り返り、改善するPDCAサイクルを繰り返すことが重要です。

ただし、闇雲に行動するのではなく、自分がこれまでに見つけた価値観、才能、情熱を基に仮説を立てることが大切です。

このアプローチにより、自分にとって「本当にやりたい事」を見つけることができ、さらに、周囲に価値を提供することも可能になります。

自分の内側から湧き上がる情熱と才能を価値観と組み合わせることで、真の充実感と満足を得ることができるでしょう。

落とし穴と回避策:失敗事例から学ぶ

自分の「本当にやりたい事」を見極めることの重要性は、失敗事例からも明らかです。

私の知人に、沖縄料理屋を経営していた方がいますが、彼は流行の波に乗ろうとして急にシガーバーの経営を始めました。

結果として、彼の強みであった料理の提供ができなくなり、彼自身の情熱も失せてしまいました。

この変更により、彼はメニューの完成もできず、予定していたオープン日にも間に合わせることができませんでした。

その結果、余計な経費を支払う羽目になり、経営はうまくいかなくなってしまいました。

この事例から学べることは、トレンドや一時的なブームに流されることなく、自分の本当にやりたいことに焦点を合わせることの重要性です。

自分の情熱や強みが生かせる分野に集中することで、長期的な成功と満足感を得ることができます。

私の成果:「やりたいこと」を見つけた後の変化

長年、飲食店の個性的なオーナーたちに食材を販売する営業職として働いていた私は、食に対する情熱はあったものの、提案活動には自信がありませんでした。

その結果、多くの日々を暗く感じていました。

しかし、『世界一やさしいやりたいことの見つけ方』という本との出会いが、暗い日々の中で一筋の光となりました。

この本を通じて、私は自分の真の興味であるマーケティングに気づき、それを専門とする職業への転職を決意しました。

この転職は、私にとって大きな転機となりました。

現在では、日々充実感を感じながら仕事に取り組んでいます。

私の目標は、現在の才能をさらに伸ばし、自分の価値観に合致した環境で経験を積み、最終的には自分が情熱を注げる分野に移ることです。

このプロセスは、この本から得た成功体験の一つです。

細かいスキルやキャリアの方向性については、以下の記事に詳しく記載しています。この記事では、「軸ずらし転職」という考え方を採用し、自分のキャリアをどのように形成していくかについて説明しています。

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